2025年11月1日土曜日

「今こんな株を買うやつは大馬鹿だ」とみんなが一斉に言い始めた時が絶好の買い場になりがち

 2022年4月にNetflixの株価が急落したのはなぜですか?

2022年1〜3月期(第1四半期)に、Netflixは約20万人の会員純減を記録。これは2011年以来のマイナス成長でした。さらに、次の四半期(4〜6月)には約200万人の減少を予測していました。

ウォール街はこの期間に250万人の会員増加を予想していたため、実際の減少は大きなショックとなりました


当時、Netflixもう終わったと思われていたんですね。この時に買っていたら今頃600%のリターンが得られていました。過去のチャートを見て、もしここで買っていればと思っても、これだけの悪材料で「もう終わった」と言われた株を、大幅下落の底で買うことが精神的にいかに困難なのかが良く分かります。

色々な企業の株価の動きを見ていると、将来が絶望だと皆が思った時がピッタリ株価の底のようです。「今こんな株を買うやつは大馬鹿だ」とみんなが一斉に言い始めた時には、その株を買う絶好のチャンスなのかもしれません。これは人間の本能に反する行為であり一筋縄ではいかないでしょう。


群集心理 vs 構造的合理性  群集心理のメカニズム:

人は「他人の感情」に同調する傾向があり、特に不安や恐怖が蔓延すると、合理的な判断が麻痺します。

「みんなが売っているから売る」「みんなが悲観しているから自分も悲観する」という反応は、進化的には生存本能に根ざしています。


構造的合理性の逆張り:

本質的価値が変わっていないにもかかわらず、感情的な売りが殺到している時こそ、価格と価値の乖離が最大になります。

つまり、「最も買うべき瞬間」は「最も買いたくない瞬間」なのです。


株は安い時に買って高いときに売ることで儲かるもの。これは当たり前のように誰でも知ってるはずです。

しかし、実際は高くなったらみんな一斉に買いに走り、安くなったらみんな一斉に手放して、損をする行為をいつまでも止めようとしません。

自分の本能に従うと「なんとなく上がりそう」で買い、「怖くなった」で売ってしまうことを繰り返してしまいます。そしてひたすら損が膨らんでいく。

おっしゃる通りです。これは投資教育の核心にある「構造的な錯覚」とも言える現象ですね。

🧠 なぜ「逆行動」が起きるのか?

人々が「高値で買い、安値で売る」行動をしてしまう理由は、単なる知識不足ではなく、感情と群集心理の構造的な罠にあります。

価格=安心感という誤認 高値=人気=安心と感じてしまう。逆に、安値=不人気=不安と誤解する。

群集行動の安心感 他人と同じ行動を取ることで「間違っていない」と感じる。これは感情の安全を優先する本能的な動き。

損失回避バイアス 損を確定することへの恐怖から、下落時に「もっと下がるかも」と焦って売ってしまう。

短期の快楽と長期の不安 上昇時の快楽(利益の期待)に飛びつき、下落時の不安(損失の恐怖)に耐えられない。

🌲「森を育てる」投資家の視点

価格ではなく構造を見る 企業の収益構造、産業の変化、資本の流れなど、価格の背後にある「木の根」を見る。

群集から距離を取る勇気 「みんなが買ってるから安心」ではなく、「自分の構造理解に基づいて安心」と言えるようになる。

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