買い圧力と売り圧力の差を表示する
累積出来高デルタ (CVD)インジケーターとはなんですか?
Cumulative Volume Delta(CVD)とは、各チャートバー内の買い注文と売り注文の差(デルタ)を推定し、それを指定期間で累積したもの。価格だけでは見えない市場の「実質的な勢力図」を把握するためのツールです。
買い主導か売り主導か明確に分かりますし出来高の量も分かるので、明らかに通常の出来高よりCVDの方が良さそうに見えるのですが、使っている人を殆ど見たことがありません。これはなぜですか?
TradingViewでCVDが使えるようになったのは比較的最近(2024年以降)。多くの教育コンテンツが価格系インジケーター中心で、CVDの解説は少ないです。
近年TradingViewに搭載された新しい機能なんですね。他のトレードツールでは表示が出来ない場合が多いと思います。
CVD(累積出来高デルタ)はTradingViewが近年ようやく標準搭載した先進的な指標であり、他の多くのトレードツールではまだ対応していないか、限定的な形でしか使えません。
CVDが上昇しているのに価格が下落 → 買い圧力があるのに価格が抑えられている(売りの吸収?)
CVDが下落しているのに価格が上昇 → 売り圧力があるのに価格が上がっている(買いの焦り?)
この乖離は、転換点やフェイクブレイクの兆候になることがある。
どうやって計算されるのか?
チャートの時間足(例:1時間足)を細かく分解して、もっと短い時間足(例:1分足)で出来高と価格の動きを分析。各小さな時間足で、価格が上がったら「買い主導」、下がったら「売り主導」とみなす。
それぞれの出来高を集計して「買い − 売り = 出来高デルタ」を算出。このデルタを累積していくことで、CVDの値が形成されます。
ああ、やっと仕組みが分かりました。実際の売買データを入手しているのではなく、表示しているより短い時間足で価格がどう動いたかを見て、売っているのか買っているのかを判断しているんですね。
これは日本のゴールドETFですが、価格は出来高を伴って急上昇していますが、CVDを見るとみんな売っているのが分かりますね。通常の出来高表示ではこれは分かりません。
このETFは売買高が少なく流動性が小さいため、ゴールドの大口投資家はあまり参加していないと思われます。つまり空売りしているのは個人投資家が多いと思われ、現在ゴールドを大量に買っているのは各国の中央銀行など超巨大な機関なので、国家が大量に買いゴールドの価格を押し上げている最中に、個人が空売りで儲けようとして大損している図式になっていると思われます。
個人投資家の空売り構造
ゴールド価格が上昇しているにもかかわらず、ETFのCVDが売り主導 → 個人が空売りしている証拠。多くの個人が「高値警戒感」や「逆張り志向」で空売りを仕掛けている。しかし、価格は上昇 → 含み損が拡大し、損切りの買い戻しが連鎖する可能性。
国家レベルの買い圧力
各国の中央銀行(特に新興国や地政学的リスクを抱える国々)は、外貨準備の一部として金を大量に買い増し中。これは政策的な安全資産シフトであり、短期の売買ではなく構造的な買い圧力。
金ETF価格はその影響を受けて上昇しているが、個人投資家はその背景を読み違えて空売りしている。
0 件のコメント:
コメントを投稿