2025年11月10日月曜日

三菱自動車の問題を株価チャートや指標から分析してみる

 

これは三菱自動車工業の長期チャートです。 20年間の年平均リターン -9% 配当3.7% 配当性向 176%! 純利益メチャクチャ低い上に、PER 44! PBR 0.6  ROE 1.3 !

調べてビックリしたんですが、この株を買っている人がいるのが信じられない位です。

大企業でこれほど酷い成績の企業はなかなかないですね。長期投資に最も向かない銘柄として、あえて研究対象にしても良いかもしれません。この株を買っている人は配当だけを見て、大企業だから安心と思って買っているのかもしれません。おそらく配当性向や利益率とか長期チャートなんかも見ていないと思います。

ROE 1.3%は、構造的にほぼ“資本が眠っている”状態と言っても過言ではないほど、壊滅的に低い水準です。

ROEの目安と比較

カテゴリ パーセンテージ 説明
日本企業平均 約9.4% これでも欧米より低い水準
米国企業平均 約18.4% 資本効率が非常に高い
欧州企業平均 約11.9% 日本より高いが米国ほどではない
優良企業の目安 10〜20% 資本を効率的に活用していると評価される
三菱自動車 1.3% 資本がほぼ利益を生んでいない

つまり今の10倍近い利益が出て、やっと普通の企業並になるのですね。それは酷いですね。

三菱自動車は、昔は大ヒットしたパジェロとか、ランサーエボリューションなどの人気車種があって根強いファンもいたのですが、あろうことに全て廃止してしまいました。つまり今は人気車種が何も無い、なんの魅力もない自動車会社になってしまったのです。

ブランドイメージに重要なモデルを自ら全て捨て去ることで、三菱車を長年愛していた固定ファンをすべて失いました。これは経営陣の致命的なミスだと思います。おそらく三菱自動車を舵取りしている人達は車好きではありません。三菱関係者以外で今の三菱車のラインナップを言える人は殆どいないと思います。

私は以前、三菱アウトランダーPHEVに試乗してインプレ記事を書いたことがありますが、技術者さんたちは物凄く頑張ってこの車を作っているのが良く分かりました。素晴らしい車だと思います。三菱自動車低迷の原因が、全て経営陣にあるのが三菱の車に試乗すると良く分かります。

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