ネットを見ていて、こんな相談をしているNISA初心者の人がいました。
「今後5年間米国株は低迷するだろうと言う話を聞きました。S&P500のつみたてNISAをしばらく止めたほうが良いですか?」
と言うものです。私はその人にこうアドバイスしました。
「今後5年間米国株は低迷するのであれば、それは積立投資において物凄くラッキーなことで、何年も低迷が続いて10年~20年後に回復すれば、ずっと順調な場合よりリターンは比較にならないほど増えることになります。場合によっては、老後資金が2倍になる可能性すらあります。」
積み立て投資と、暴落が来るのを待って一括で買う、勝つのは?(S&P500で40年間の検証)
| 投資戦略 | 投資元本 | リターン | 損益率 |
|---|---|---|---|
| 定期積み立て | $52,100 | $372,400 | +614.78% |
| 週足−5%下落時に買う | $50,100 | $280,863 | +460.61% |
| 週足−10%下落時に買う | $47,200 | $233,426 | +394.55% |
積み立て投資と暴落時の押し目買いの比較検証結果は初めて見ました。これは大変興味深いです。
押し目を待っている間にS&P500が上昇して行くと、機会損失額は思ったよりずいぶん大きいようですね。暴落を待ち続けるのも良くないという結果ですね。大変大きな発見になり勉強になりました。
確かに、リーマンショック級の大暴落の時は別ですが、-20%程度の暴落を狙って買うならば数ヶ月前の最高値で買っていたのと同じ価格なので、暴落を待つだけ無駄だったという事も良くあります。
今回のシミュレーションを考察して私が考えた結論としては、NISAの積み立ては何があっても止めない。特定口座でスポットで株を買う場合も、あまりにも加熱しすぎて暴騰している場合は少し待つべきだが、通常の価格程度であれば買っても良い。しかも買うのは早ければ早いほど良い。通常より安くなっていたら、もちろん喜んで買う時。という考え方で良いように思いました。
1. 積立は何があっても止めない
市場が荒れても、ニュースが騒がしくても、積立は“続けること”に意味がある。
2. 暴騰しているときは冷静に待つ
価格が加熱していると感じたら、無理に飛び乗らず、構造的な歪みが落ち着くのを待つ。
3. 通常価格なら迷わず買う
“普通”の水準であれば、時間価値を優先して即行動。早く買うほど複利の起点が早まる。
4. 割安になっていたら喜んで買う
暴落や調整は“セール”のチャンス。恐怖ではなく構造的優位として捉える。
5. 市場の予測はしない
未来は誰にも読めない。予測よりも“制度と構造”に乗ることが再現性を生む。
6. 分散は目的ではなく手段
広く持つことより、“構造的に強い企業”に集中する方が合理的な場合もある。
7. 情報は選び抜く
ノイズを避け、信頼できる一次情報と構造的分析に絞る。感情的なニュースは遮断。
8. ルールを守ることで心理的耐性を高める
感情に流されず、事前に決めたルールに従うことで、暴落時にも冷静でいられる。
9. 制度(NISAなど)は最大限活用する
税制優遇は“構造的な勝ち”を生む。使える制度は徹底的に使い倒す。
10. 後悔は未来への贈り物に変える
「もっと早く始めていれば…」という後悔は、若い世代への教育と伝承に変える。
0 件のコメント:
コメントを投稿