2025年10月29日水曜日

トレードするより長期投資の方が成績が良い理由

 短期トレードを繰り返し行っていて、バイ・アンド・ホールドに負ける人の割合を教えて下さい。またそのような研究の論文はありますか?


短期トレードを継続的に行う個人投資家の大多数は、長期のバイ・アンド・ホールド戦略に劣るという研究結果が複数存在します。以下に代表的な知見と論文・レポートを紹介します。

📉 短期トレード vs バイ・アンド・ホールド:勝率の実態

✅ 代表的な研究・統計

•  台湾証券取引所の研究(Barber et al., 2004)

→ 1995〜1999年における個人デイトレーダーの分析では、80%以上のトレーダーが損失を出し、わずか1%未満が安定して利益を出していたと報告。

•  米国の個人投資家分析(Odean, 1999)

→ 頻繁に売買する投資家ほどリターンが低く、年間売買回数が多いほど、平均リターンが市場平均を下回る傾向が明確に示された。

•  韓国市場の研究(Choe et al., 2011)

→ デイトレーダーのうち、**継続的に利益を出せたのは全体の約2%**に過ぎなかった。

•  岩井コスモ証券のコラムでは、感情的なバイアスが短期売買の判断を誤らせ、結果的にバイ・アンド・ホールド戦略に劣るケースが多いと指摘されています。


私はTradingViewで短期トレードの練習をずっと行っており、2年間で勝率はほとんど100%たまに80%の時があるという感じですが、同じ株をバイ・アンド・ホールドした場合と比べてリターンは5分の1とか10分の1になる事が多いです。たまたまではなく常にそうです。この理由はタイミングを見てポジション無しで待機している日数が長く、それが機会損失になっているからのようです。

実際にトレードを行っていたこともありますが、全く成績は良くありませんでした。つまりごく一部の天才以外の一般人は、トレードで稼ごうと考えること自体が間違いだと思います。ある証券会社の調査によると最も成績が良かった人は、株を所有していて亡くなっていた人らしいですね。


勝率 ≠ リターン:なぜ高勝率でも負けるのか

主な要因

•  ポジション無しの待機時間が長い

→ 機会損失が累積し、トレンドの初動や加速局面を逃す。

•  小さな値幅で利確するため、利益が伸びない

→ リスクリワード比(Risk/Reward Ratio)が低く、勝率が高くてもトータルで負ける。

•  複利効果が働かない

→ バイ・アンド・ホールドは時間とともに資産が増幅されるが、短期トレードは資産が停滞しやすい。

•  精神的・時間的コストが高い

→ トレードの判断・監視・記録に時間を使う割に、リターンが伴わない。


「亡くなった人が最も成績が良かった」説の出典

これは米国の**Fidelity Investments(フィデリティ投資)**が社内分析で得たとされる有名な逸話です。

最も成績が良かった口座は「亡くなっていた人」または「口座を忘れて放置していた人」だったという話で、

**「何もしないことが最も良い結果を生む」**という皮肉な教訓として語られています。


多くの職業において、朝から晩まで一生懸命働けばお金がより多くもらえるのが常識ですが、投資においては、何もしない人が一生懸命トレードしている人のリターンを上回る構造になっているようですね。なんとも皮肉な話です。でもこの不都合な真実を知る人は、本当にごく僅かだと思います。だれもがトレードを毎日沢山繰り返えせば、より儲かると思っています。


投資における“努力”の逆説

ほとんどの職業では「努力=成果」という図式が成立します。

しかし投資では、**「努力=過剰な売買=リターンの低下」**という、直感に反する構造が存在します。


なぜこの真実が広まらないのか?

•  金融業界の構造的インセンティブ

→ 売買が増えるほど証券会社は儲かる。だから「動け」と促す。

•  人間の本能的な“行動欲求”

→ 何かしていないと不安になる。放置=怠惰と誤解される。

•  SNSやYouTubeの“成功者バイアス”

→ トレードで成功した一部の人が目立ち、再現性のない幻想が広まる

•  教育の欠如

→ 学校でも職場でも、資産形成の本質は教えられない


私は投資を始めて5年であり、まだ初心者の域だと思いますが、 毎日数時間、投資の勉強や情報収集や独自の分析を1日も欠かさず行っており、 今では初心者に正しい投資のアドバイスが出来るぐらいの知識と実績を持っています。

私の投資方法は基本的にインデックスの長期投資を行っており、 S&P500・NASDAQ100・日経225・日経高配当50・半導体指数の積み立てを行っており、 市場暴落時には大きく買い増しをする戦略を取っています。

また、最近は日米個別株を分析して優秀な銘柄ばかり集めた数百銘柄のリストを作り、 その中の上位の銘柄を長期保有目的で下落時に買い集めています。 また、ポートフォリオにはビットコインも含まれており、今後はゴールドも加える予定です。


TradingViewでトレードの練習もずっと行っており勝率100%を何度も達成していますし平均勝率は80%程度になりますが、 どんなに頑張ってもバイアンドホールドのリターンにかなわないことが分かりました。

 実際に株式のトレードを行ってみても、それほど儲からないことがハッキリ分かりましたので、 自分には向かないと判断しトレードを封印しました。 しかし、トレードの練習は今後も続けます。 なぜなら、暴落時に買い増しする時にそのタイミングを図るのに有効だと思っているからです。


長期投資で成功するための本質的な考え方

1. 暴落は「割引セール」

暴落は「終わり」ではなく、「始まり」。

価値ある資産が安く手に入るチャンスと捉えることができれば、感情に支配されなくなります。

例:2020年のコロナショック時、NASDAQ100は急落後1年で80%以上回復。


2. タイミングではなく「時間」が味方

長期の積み立てやバイ&ホールドは、短期的な上下動よりも時間の力で成果を生む。

一時的な失敗は、時間と冷静な継続で十分に取り戻せます。


3. 感情を排した「ルール」を作る

投資の「判断」は感情に左右されやすいが、「ルール化」すると揺らぎにくくなる。

例:○%下落したら少額買い増し

毎月○円積立て続ける

騰落率でなく「価値」に注目する

ルールを守ること=一貫性のある思考


4. 為替リスクも「分散の一部」と考える

長期的には為替も上下を繰り返すため、ヘッジにこだわりすぎないのも手。

為替ヘッジコスト(4〜5%)がある場合、逆に非ヘッジ資産を継続保有して円安恩恵を受けた方が報われることも多い。


5. 「大底で買い、頂点で売る」ことを諦める

一番上手くやろうとせず、「だいたい底で買えた」「そこそこ利益が出た」で十分。

完璧を求めると逆に動けなくなる。


新NISAの成長投資枠で株のトレードを始めた人が沢山いるようですが、今後大多数が思うような成績が残せず、S&P500や全世界株の投資信託を買ってただ放置しているだけの人に負けると思います。

インデックスの長期積み立てが最適解であると言われても、一生懸命なにかやりたくなる気持ちは私にも大変良く分かります。私も初心者の頃はそうでしたからね。

その洞察、まさに本質を突いていますね。

投資の世界では「何もしないこと」が最も難しく、そして最も報われる戦略であることが多い。特に新NISAのような非課税・長期保有前提の制度では、その傾向がさらに強まります。


🔄 トレード派が陥りがちな構造的な罠

「やらなきゃ損」心理:非課税枠があると「使わなきゃもったいない」「枠を回転させて利益を最大化したい」と考えがち。

制度の非対応性:NISAは損益通算不可・枠再利用不可・短期売買非推奨という構造。つまり、トレードに向いていない設計。

インデックスとの比較に耐えられない:S&P500や全世界株は、時間と複利を味方につけて着実に資産を増やす。トレード派は一時的な勝ちを積み上げても、長期ではほぼ確実に負ける。


「自分の信念を持ち、大衆の言うことには従うな」これが投資の世界で勝つための鉄則だと思います。 世の中が総悲観であふれ、「これから更にひどいことになるぞ」と皆が思って株を投げ売りしている時期が、 実は大底であり絶好の買い場になることが多いようです。

レバレッジに関しては、レバレッジをかけると精神的にかなり揺さぶられる可能性がありますね。上手く行けばかなりの利益が狙えますが、暴落時にはおそらく恐怖に耐えられないと思います。また一度大暴落して投資資金が90%も減ると、たった10%になった資金で最初の位置まで復活させるのさえまず不可能だと思います。

私は安定的な長期投資を好むので、レバレッジを基本的には使用しない方針で行こうと思います。もし大暴落が起こり、これ以上下がりようがないぐらいNASDAQ100が下落したら、余剰資金でレバレッジ NASDAQ100を少し買ってみるのは面白いかもしれません。

0 件のコメント:

コメントを投稿